竹細工 花かご 大分別府
サイズは写真の通りです。
大分別府の岩尾竹藍の岩尾豊南の作品。細い竹のひごで丁寧に編み込まれた逸品です。中筒も竹製で黒の漆塗り、水漏れの心配はありません。
山野草などを生けると作品の良さとともに素朴な美しさを楽しめます。
「錆付け仕上げ」をされているので、網目に風合いと深みがあります。
*「錆付け仕上げ」竹細工の仕上げの一つで、朱合漆または生漆による仕上げ方法です。別府竹細工では、竹を加工して編み上げた製品に対して、この「錆付け仕上げ」を施すことがあります。この仕上げ方法は、竹細工の製品に美しさと耐久性を与えるために用いられます。
【二代 岩尾豊南 】
昭和30年に別府市で生まれた竹工芸の作家です。日本大学芸術学部を卒業した後、父・初代豊南(勝太郎)に師事しつつ、別府高等職業訓練校竹工科を修了し、本格的に竹工芸の道に入りました。勝太郎の父は岩尾光雲斎として活躍した作家で、竹工芸で初めて人間国宝に認定された同じ大分の作家である生野祥雲斎とともに優れた作品を残しました。昭和60年にはパリ日本伝統工芸展や別府竹細工新作展などで入賞するなど竹工芸作家として活躍していきます。こうした成果により、平成12年には伝統工芸士に認定されました。
さらに平成17年に開催された「愛・地球博」において日本政府館の記念品を製作しました。
伝統工芸士
別府竹製品協同組合理事長
【別府竹細工の歴史】
別府の竹細工は室町時代に行商用の籠をつくって売り出したのが初めとされ、江戸時代に入り「別府温泉」の名が広るにしたがい、湯治客の滞在中の台所用品として竹製品をお土産品として持ち帰ったことで、別府市の地場産業となりました。
明治・大正になり、陸路・海路での交通も盛んになり、別府は温泉と共に竹細工の全盛期を迎えます。
昭和42年に生野祥雲斎が竹工芸で初めて人間国宝になりました。竹細工から竹工芸へと技術の研鑽が現在にある優れた製品・作品に受け継がれています。